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| 優勝したスペイン代表 |
2026サッカーW杯を総括する
その主因は、国際サッカー連盟( Fédération internationale de football association /通称FIFA)現会長のジャンニ・インファンティーノの主導の下、これまでのレギュレーションに変更を加えたことに起因する。インファンティーノは、開催国のひとつである米国トランプ大統領と近しい関係にあるという。二人の共謀の下に顕在化した改悪事例とは、①ダイナミックプライシング導入、②ハイドレーションブレイク導入、③国籍を理由に開催国への入国禁止措置、④イランチームに対する陰湿ないじめ、⑤フォラリン・バログン事件、⑥ 出場チーム増(32→48)、⑦ 開催圏の広域化、⑧アルゼンチン贔屓の疑惑の判定――といったところで、大会運営上の問題、政治的介入、レギュレーション変更等に及んだ。前出のデイヴィッド・レモスは、今回のW杯について次のように警鐘を鳴らした。
(これらの)問題の根底には、『金』と『権力』という二つの存在がある。いま、サッカーに関わる多くの人々とFIFAとの間には、深刻な信頼の危機が生じている。 今後数週間のうちに、多額の資金が各国サッカー協会や、多くのサッカー関係者へ分配されるだろう。そして彼らは、『どうか黙っていてほしい』と丁重に促されることになる。
アルゼンチン疑惑
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| アルゼンチン選手の悪質なファウル |
アルゼンチン代表有利の判定は決勝トーナメントに入るや、より顕著になり疑惑を深めた。対エジプト戦(ベスト8ラウンド)、スイス戦(ベスト4ラウンド)では、アルゼンチン選手の悪質なプレーはノーファウル、あるいは笛のみでカードが出ないが、相手選手の反則にはイエローが連発されたばかりか、いきなりのVAR判定によるゴール取り消しや、相手チームのエースに退場処分が出るといったありさまで、エジプト、スイスは苦杯をなめた。アルゼンチン選手はそのことを理解していて、自分たちにイエローは出ないという前提で悪質なファウルを繰り返した。
アルゼンチン優遇を推論する
(1)マールアラーゴとインテルマイアミ
ところで、トランプの別邸マールアラーゴはフロリダ州パームビーチにある。マイアミの人口は46万人だが、マイアミ・デイド郡、ブロワード郡、パームビーチ郡の3郡に及ぶ南フロリダ都市圏の人口は600万人を上回り、全米第8位の都市圏を形成している。つまり、インテルマイアミは南フロリダ都市圏を本拠地としていて、トランプの私邸がその中に含まれる。トランプの本貫はニューヨークだが、いまやニューヨークを代表する政治家は市長のマブダニにとってかわっていて、トランプはでまるで人気がない。トランプのホームはいまや南フロリダに移ってしまった感があるのだが、3月の州議会選挙でトランプが推す共和党候補が負けた
かくして トランプに近いインファンティーノFIFA会長がトランプに忖度して、アルゼンチンというよりもMLSの英雄メッシをつくりだしたいため、アルゼンチン優勝を画策しているのではないか、という憶測が流れた。こうして、アルゼンチン代表を優勝させるために大きな力が加えられた疑いが世界中から湧き上がったのだ。
(2)ドンロー主義
トランプ(ドンロー主義)→西半球→南米→アルゼンチン→メッシという関係性だ。
アルゼンチン代表がおかした大きなあやまち
アルゼンチン代表はイングランド戦、スペイン戦の試合終了後、大きなあやまちを犯した。準決勝のイングランド戦に勝利したアルゼンチンは、試合後、「Las Malvinas son Alzentinas(マルビナス=フォークランド諸島)はアルゼンチンのものだ」という横断幕を掲げた〔註〕
「フォークランド諸島はアルゼンチンのものだ」というアルゼンチン代表の心情はわからなくもない。しかしこのような行為を許してしまえば、「パレスチナはイスラエルのものだ」「ウクライナはロシアのものだ」「グリーンランド(デンマーク自治領)は米国のものだ」といった横断幕が当事者間の試合ごとにピッチに乱立し、サッカーW杯が紛争国によるプロパガンダと当事国のナショナリズムの発揚の場になってしまう。FIFAには、政治、イデオロギーの介入を断固として阻止する義務がある。
〔註〕1982年4月、アルゼンチンの軍事政権がフォークランド諸島を占領、これに端を発してイギリスとアルゼンチンが同島で大規模な武力紛争を展開した(フォークランド紛争/マルビナス戦争)。イギリスは2ゕ月後に同島を奪還して勝利を収めた。戦争状態が終結したのは1990年2月のことだった。
そればかりではない。スペインとの決勝戦に敗けた試合の直後、アルゼンチン代表選手・チーム関係者がスペインの選手に暴行を加えるという不祥事を起こしたばかりか、スペイン代表の優勝表彰の際に、彼らは表彰者に背を向けたのだ。いわゆる`Bad Loser`の振る舞いだ。
アルゼンチン代表がここまで傲慢かつ悪質な振る舞いを行ってしまった要因は以下のとおりだ。①主審は自分たちに常に有利に判定している、②VARがアルゼンチンにとって都合の良いように運用されている、③イエローカード、レッドカードは自分たちに出されない――つまり自分たちは審判(FIFA)に護られていると確信するに至った。その結果、彼らは万能感に浸り、自分たちは罰せられないという増長、思い上がりの気分で試合に臨み、相手選手を傷つけ、試合後も勝手に振る舞った。
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| これはサッカーではない |
もうひとつの見方としては、南米のアルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイの3か国のサッカーは荒っぽいし悪がしこい。相手を挑発したり、平気で削って弱らせたりする。 パラグアイがフランスと戦った試合を思い出せば、そのことが理解できる。
前出のとおり、本大会では、結果として、国際試合の反則コードが南米並みに緩くなったから、彼らは自分たちが育った南米サッカーを思う存分発揮できると確信した。決勝戦後のアルゼンチン国民の反応は、あのレッドカードは許しがたい審判の判断だった、と主審を批判している。つまり、アルゼンチンがW杯で行った悪質な反則プレーは、アルゼンチン本国では当たり前のプレーのようだ。
大会終了後、アルゼンチンを除く世界各国のサッカーファンがアルゼンチンをW杯から追放すべきだ、と叫び始めた。
ビンチッチ主審の勇気あるレッドカード
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| やっと出されたアルゼンチン選手へのレッドカード |
前出のとおり、VARを含めた審判員もFIFAの意向に逆らえば、W杯に呼ばれなくなるから、FIFAに忖度する。決勝戦でアルゼンチンの選手にレッドカードを出したスラビコ・ビンチッチ主審(スロベニア出身)の心中はいかばかりかと察する。筆者はこのレッドカードで、W杯の将来に希望を見た。
W杯はまだ終わっていない
(1)FIFAは暴力選手を規定どおり処分できるか
世界統括団体(FIFA)は、7月にニューヨーク・ニュージャージー・スタジアムで行われた試合の終了ホイッスル後に何が起こったのかを調査するため、懲戒倫理担当の検察官を任命した。この試合では、アルゼンチンの複数の選手とスタッフが、1対0で敗れたスペインの選手たちと口論になった。
検察官の勧告に基づき、FIFAはアルゼンチン代表選手のナウエル・モリーナ(2件)とレアンドロ・パレデス(3件)、およびアルゼンチン代表アシスタントコーチのロベルト・アヤラ(1件)に対し、FIFA懲戒規定第14条に基づく暴行容疑で調査を行う。
モリーナは、第14条に基づく非スポーツマン行為の疑いで懲戒処分を受ける可能性もある。
チームメイトのチアゴ・アルマダとスペイン代表MFのガビも、同様の違反行為で告発されていて、FIFAの懲戒規定によれば、選手や役員は非スポーツマン行為に対して最低1試合の出場停止処分、暴行に対して最低3試合の出場停止処分を受けることになる。 (BBC)
(2)頓挫したインファンティーノの野望
これに対して欧州サッカー連盟(UEFA)は7月30日、「W杯は売り物ではない」と表明し、計画が取り下げられない限り、加盟協会のチームはFIFA主催大会に参加しないと宣言した。北中米カリブ海連盟とアジア連盟も計画への反対を表明。インファンティーノ会長の上級顧問を務めていたカルロス・コルデイロ氏もFIFAの提案に反対して辞任を決めたとの声明を出した。
これらの反発を受けたFIFAは8月1日、「この提案を進めることはありません」と方針転換を明言した。銭ゲバ、インファンティーノの野望は頓挫した。
FIFAは、暴行を働いたアルゼンチン選手を規定どおり処分できるのか、また、インファンティーノは今後、どのような提案でW杯を壊しにくるのか、それにたいして、UEFAに代表される良識派が彼を退陣に追い込むことができるのか――世界中が注目している。








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