2017年4月23日日曜日

4月13~19日、バルカン旅行

昨年秋、〈スロベニアークロアチアーモンテネグローボスニアヘルツェゴビナ〉を観光したとき、その最終地である、モスタル及びサラエボ(ボスニアヘルツェゴビナ)を訪れてショックを受けた。
キリスト教(カソリック、正教)とイスラム教が混在するまちの姿が新鮮だったからだ。
そうか、欧州という概念は自分が考える以上に複雑多様なのだなと。しかも、当地はいわば、バルカン半島の西端にすぎない。

かくして、その東へと観光する意欲がわきあがった。そして、とある観光会社のパンフレットに、〈アルバニアーマケドニアーコソボーセルビア〉をまわるツアー広告があった。

旅行後の感想としては、先の旅行ほどのショックはなかたものの、セルビア正教とイスラムの同居は驚きだった。旧ユーゴスラビア内戦の主因については確言できないものの、二つの宗教の対立がなかったとはいえないと思えた。
アルバニアの首都・ティラナ

マケドニアのリゾート地・オフリドにある小さな正教会

コソボでもっとも美しい街といわれるプリズレン
セルビアのスターリ・ラスにあるスポツアニ修道院(セルビア正教会)

2017年4月9日日曜日

「二刀流」大谷翔平の危機

8日、NPB日本ハムの大谷翔平が走塁中に左足太もも裏の肉離れを発症、全治4週間と診断された。大谷はWBC前に右足首を故障し、WBC出場を辞退していた。

足首から太もも肉離れの故障連鎖

大谷のこのたびの左足太もも肉離れはもちろん、先の右足首の故障(症状は発表がないので不明だが、筆者はかるい不全骨折と推測)と関係する。故障している右足首を無意識にかばっている間に左足に負担がかかり疲労が蓄積したか、もしくは、下半身の左右のバランスが崩れていて、全力走塁中、左足太ももに瞬間的に過重な負担がかかった結果、肉離れを発症したと思われる。

「二刀流」は肉体酷使

9日朝の情報番組で、コメンテーターの張本勲と中畑清が大谷の起用法について栗山監督を批判していた。二人の批判の観点は足首の故障が全治していないにもかかわらず、栗山が大谷を起用し続けていた点であった。確かにそれもそうだが、筆者は「二刀流」という酷使の帰結であると考える。このことは3月の拙Blog「大谷の故障について」にて詳述しているので、今回は簡単にポイントを押さえておく。

「二刀流」の問題点は以下のとおり。▽投手と野手は同じ野球選手でありながら、投手というポジションの特異性から、まったく違うスポーツだということ、▽具体的には、打撃練習と投球練習においては、その方法、鍛錬する筋肉部位がまったく異なること、▽同様に、投手と野手の精神構造も異なること――と整理できる。

大谷がこれらの相違を相克して「二刀流」に挑戦し成功するのは、長期的には不可能だと筆者は考える。大谷が2016シーズン、「二刀流」で好成績をおさめたようにみえるが、規定打席、規定投球回数を満たしていない。しかも、2016シーズンの肉体酷使のツケが今シーズン開幕前にまわってきて、開幕後と開幕直後の故障となった。

「二刀流」の背景――日ハム球団との「密約」

大谷がリスクの高い「二刀流」を継続する理由は、2012年ドラフト会議に遡る。大谷は高校在学中からMLB契約を明言していたため、彼が高校を卒業する年のドラフト会議(2012年)では、NPB全球団が彼の指名を見合わせると思われた。ところが日ハムは敢然と大谷を1位指名し、単独指名で大谷獲得に成功した。この単独指名と大谷の日ハム入団については、不透明感が拭えなかった。おそらく、日ハム球団が大谷に早期のMLB行きを容認したことが大谷サイドに受け入れられ、大谷単独指名--入団に直結したと推測できる。日ハム球団サイドのメリットは、①短期間であれ、「大谷」で興行収入がアップできること、②大谷がNPBで実績を上げれば(このことは容易に予測できることでリスクはゼロに近い)、ポスティング制度で彼をMLB球団に大金で売却できること――だろう。

一方、大谷サイドとしても、NPBで実績を上げておけば、MLB(のどこかの球団)から、メジャー契約が提示されるメリットがある。日ハム~大谷の双方にウィン・ウィンの関係が確認できたことにより、日ハム~大谷は密約を結び、大谷サイドが“MLB行き”を公言することで他球団を牽制した。その結果、日ハム球団を除く全球団が大谷指名をためらったため、日ハムに単独指名が転がり込んだ。日ハム・大谷の共同作戦は、まんまと大成功したわけだ。

だが、大谷は、ここで日ハムに大きな借りをつくってしまった。大谷は日ハム球団との契約期間中、日ハム球団の利益最大化のためにプレーしなければならなくなった。日ハム球団の利益最大化とは、すなわち、「二刀流」の継続だ。大谷は日ハム球団と契約している限り、「二刀流」という酷使に耐えなければならなくなった。

「二刀流」の経済効果が大谷を潰す

冷静に考えてみればわかることだが、100年近くのプロフェッショナル・ベースボールの歴史を経た今日、その専門家ならば、投手と野手(打者)の両立が不可能なことは、前出の肉体・精神の両面において、常識化していた。DH制度が導入されて、「二刀流」実現の可能性はその導入前より高まったものの、年間150試合近くを消化する職業野球においては、本人の選手生命を考慮する限り、「二刀流」を採用することはあってはならないことだった。ところが、大谷は日ハム入団との密約に拘束され、2013シーズンから2016シーズンまでの4年間「二刀流」を継続し、5年目に頓挫した。

そればかりではない。スポーツメディアを含むNPB業界においても、大谷の「二刀流」を批判する声はシーズンを経るごとに少数派となり、2016シーズンの好成績により、雲散霧消した。そのことは、日ハム球団の収入アップと並行して、スポーツメディアの収入もアップした結果からだ。大谷の「二刀流」は興行収入及びメディアの収益アップの帰結であって、野球ファンの「夢」「理想」の追求ではない。

大谷は今シーズン終了後、MLBか

このたびの大谷の故障と前後して、大谷サイドから、MLB入団の意思表示がさかんに流されるようになってきた。筆者の推測だが、大谷はこの先、NPB・2017シーズン、全力プレーを控えるのではないか。4年間の「二刀流」による蓄積疲労をとることに努め、5年間の日ハム球団との契約期間を満了する。すなわち大谷は2018年をもって、MLBに行くような気がしてならない。もちろん投手としてだ。日ハムの今シーズンの優勝可能性は、限りなくゼロに近くなったような気がする。

2017年4月7日金曜日

駒込吉祥寺の桜

枝垂桜とソメイヨシノが美しく調和する駒込吉祥寺








2017年4月5日水曜日

小石川植物園(桜)

ほぼ満開の小石川植物園のソメイヨシノ。