「憧憬の地、ブルターニュ」展(国立西洋美術館)に行ってきた。
20年余り前、筆者はパリから西へ、ノルマンディーを経てブルターニュ地方を観光した。
19世紀末、同地方のポンタヴァンという小村にゴーギャン、ベルナールらの画家たちが、パリから移り住み、同地の民俗・自然、人々の暮らし、宗教などを描いた。やがて彼らはパリ画壇から、「ポンタヴァン派」と呼ばれるようになった。
ブルターニュは紀元5~6世紀、イギリスからケルト系のブルトン人が移り住んだところ。そのため、フランスとは異なる風土が形成されていて、「フランスの異郷」と呼ばれる。