2017年5月31日水曜日

NPB序盤戦総括(パ・リーグ)

【パ・リーグ順位表】
1楽天(43試合、31勝12敗、0引分、勝率.721).打率283、防御率3.01
2ソフトバンク(50、31-19、0引分.620).276、3.63
3西  武(46、25-20、1引分.556).259、3.32
4オリックス(47、20-27、0引分.426).254、3.67
4日本ハム(47、19-28、0引分.419).242、4.16
6ロッテ(49、14-34、1引分.273).205、4.70
※5月31日(水)11:30現在

パ・リーグは楽天が勝率.721の高率で首位独走中。筆者の予想では3位だった。昨年よりは戦力が上積みされたとは思っていたが、ここまでのところ、予想以上の戦いぶりだ。ソフトバンクも悪くはないが、楽天の勢いが勝っている。

要因はいくつかあるが、新加入した外国人打者の活躍が第一だ。相手投手が一発を恐れて外角攻めに終始しているが、弱点は内角球。ぺゲーロ、ウイラーともリーチが長く、踏み込んでくるタイプ。真ん中からやや外角は高低にかかわらず、長打される。右投手ならインコースのツーシーム系、左投手なら角度のあるスライダーかクロスファイアーで攻めるべき。内角を意識して身体を開くようになれば、外目の落ちるボールが効果を増す。

一番の茂木の成長も見逃せない。思いっきりよく振ってくるタイプだが、広角に打ち分けられる技術もある。やっかいな一番打者だ。大きな弱点はないが、やはり厳しくインサイドを攻めなければやられる。懸念されるのは体力と故障の心配。特にプレー中、大きなケガをするのではないかとヒヤヒヤする場面がある。

投手陣は、美馬、則本、辛島、岸と4本柱が揃い、クローザーの松井がいまのところ万全だから、隙はない。中継ぎに人材が乏しいが、両リーグとも中継ぎが万全なチームはないわけで、先発4本柱に異変がないと、2勝1敗ペースが維持できてこのまま独走する可能性がないとは言えない。

楽天の独走で筆者が本命と予想したソフトバンクが、もはや対抗馬となってしまった感がある。地力のあるチームなので、工藤監督がへぼ采配をしない限り、最後までもつれる。

2位と予想した日ハムが大谷の出遅れ、有原の不調と、投手陣がほぼ崩壊状態で苦戦している。交流戦終了くらいで大谷が投手として復帰すれば、いま以上の順位は見込めるが、昨年のような驚異の連勝はない。

ロッテの低迷は予想以上。主砲デスパイネがソフトバンクに移籍した影響で打線が低調に。チーム打率 .204では勝負にならない。