FAを使って西武から読売に移籍した炭谷捕手の人的補償が内海投手と決まった。驚きである。まさかである。前の拙Blogにて書いた通り、筆者は宇佐見捕手と予想したのだから大外れに終わった。
内海を獲得した西武は大儲け
西武は炭谷を放出して、内海と2,280万円(炭谷の年俸・5,700万円×40%*ランクB=2,280万円+人的補償としての内海)を獲得したことになる。炭谷と内海の1対1のトレードなら2,280万円は入らなかったわけだから、西武はお得な商売をしたことになる。内海と炭谷の1対1のトレードは、西武はもちろんOKだろうが、読売には話にならない商談だったに違いない。
一方の読売の判断はどうなのだろうか。内海ほどの功労者をプロテクトしなかったのは非情という意見もある。来年、内海が再度、FA宣言して読売に戻るという推測もあるが、西武が人的補償を求めれば、また新たな違う選手を西武にとられることになるので、西武と読売のFA⇔人的補償の循環が永年続くまで。
原辰徳の内海外しは一岡のトラウマから
内海をプロテクトしなかったのは、GMを兼ねた原辰徳(読売の新=出戻り監督)の判断だと思う。FA・人的補償となると、メディアが常に話題にするのが読売の失敗事例、一岡投手の放出である。
一岡投手(当時読売)は大竹投手(当時広島)のFA宣言による読売入団の人的補償で2013年に広島に入団し、以降、2014シーズンから今日まで、広島の貴重な中継ぎ投手として活躍を続けている。その一方、読売に移籍した大竹投手は一年目こそ活躍したものの、以降の成績は下降続き。その結果として、読売のFAの人的補償の失敗事例として、語り継がれている。
一岡投手をプロテクトしなかったそのときの読売の監督が原辰徳だった。おそらくこの失敗は、原辰徳及び読売球団のトラウマとなり、今年のFAでは多くの若手選手をプロテクトしたのではないか。若い才能が他球団で花開いたとしたら、読売は若手を育成できない、読売が若手選手の才能を見通せない――という評価が定着する。そうなれば、球団のイメージはより悪化する。ドラフトで読売に入団したとしても、時間をおかずに海外移籍を希望する若手選手が続出するだろう。
さて、次は広島が読売に対してだれを人的補償として要求するのか。筆者の予想は左のワンポイント・戸根投手だったが、どうやら当たらなそうな予想が濃厚だ。