2022年3月18日金曜日

寓話「ヨーロッパの東の森で」

むかしむかし、ヨーロッパの東の森に、お調子者のキツネのゼレと凶暴なヒグマのプーが隣り合わせで暮らしていました。それをみた海の向こうの野生の王国の王様バイはゼレに向かって、「隣のプーの縄張りを荒らしてこいよ、なにかあったら助けてあげるから」といいました。バイの子分となっている森の仲間も「だいじょうぶ」とゼネをけしかけました。お調子者のゼネはその気になって、プーの隙を狙ってプーの縄張りで狩りをしたり、おいしい木の実を盗んでしまったり。

プーは最初のうちは我慢をしていましたが、ゼネの悪さが目に余るようになり、ゼネに一撃を食らわせました。ゼネはそれでも縄張りに侵入し続けたのです。もともと怒りっぽいプーは、ゼネを本気で攻撃しました。ゼネは海の向こうの王様バイや森の仲間に「プーをやっつけてくれ」と頼んだのですが、バイも森の仲間もプーと戦ってはくれません。彼らはあまった肉や木の実をゼネに恵んで、「ガンバレ、ゼネ」と声援するだけでした。プーの攻撃はますます激しさを増し、ゼネは全身血まみれになりました。みかねた、フクロウやハトが「喧嘩はそれくらいにしなさい」とプーをなだめようとしましたが、プーは聞きません。

しばらくするとプーは、昼間はゼネに傷を負わせ、夜になるとゼネと話し合うようになりました。いま(3月18日)はここ。さて、ゼネとプーは、この先どうなるのでしょうか。

①ゼネがプーに謝って和解し、森に平和が戻る、②ゼネはプーに食われてしまうまで戦い続ける、③バイとその仲間がゼネに加勢して、〔ヒグマ〕Vs〔ライオン・その子分・ゼネ〕が、この先、ずっと戦い続ける、④そのとき、この戦いを黙って見ていた東の森の巨大なトラがヒグマを助ける、つまり、人間の世界でいう第三次世界大戦が勃発する。⑤ライオンとヒグマがナゾの最終兵器をもちだし、世界は滅亡する。

賢明なよい子なら、①を選ぶにきまっているよね。