2018年3月16日金曜日

2018、NPB(日本プロ野球)パリーグ順位予想

パリーグの球団を大雑把にランク付けすると、Aランクがソフトバンクと楽天、Bランクがなくて、Cランクに西武、オリックス、日本ハム、千葉ロッテの順となる。昨年2位だった西武は主力2投手の移籍によりCランクに格下げしたが、菊池雄星という絶対的エースが存在することから、Cランクの中では最上位を占める。西武については後述する。

順位は、1.ソフトバンク、2.楽天、3.西武、4.オリックス、5.日本ハム、6.ロッテ、と予想する。

西武、オリックス、日ハムは戦力ダウン、ロッテは戦力不足

2018シーズンにおけるパリーグ各球団の戦力補強はセリーグに比べて、きわめて静かであった。2017ドラフト会議では日本ハムが高校野球界のスーパースター清宮幸太郎を引き当てて賑わいを見せたが、実際にはレギュラークラスがFA等で、セリーグ・MLBに移籍してしまって、リーグとしてはかなりな戦力ダウンである。

その代表球団が日本ハム。なんといっても「二刀流」、大谷翔平の抜けた穴が大きすぎて修復不能。前出の清宮はキャンプ・オープン戦でいいところがなく、加えて13日、腹腔内の一部に炎症が見られる限局性腹膜炎のため、都内の病院に入院。症状等は不明だが、オープン戦をチェックしたところ、彼の打撃技術はプロの投手のスライダーの球筋が見極められない段階。腹膜炎が癒えて練習を再開したとしても、一軍でプレーをするには相当の時間を要する。今シーズンは無理かもしれない。では既存戦力の底上げはどうなのかな、ということになるが、目立った素材は見当たらない。

話題性とは別に最も戦力流出が著しかったのは西武。FAで先発投手の野上亮磨が読売に、セットアッパーの牧田和久がMLB(パドレス)に移籍してしまった。野上は昨シーズン11勝10敗、防御率3.63、牧田は28ホールド、防御率2.30の成績を上げた。西武が既存投手陣の底上げ及び新加入選手で2投手の穴を埋められるとは思えない。

オリックスは平野佳寿が、アリゾナ・ダイヤモンドバックスに移籍した。平野は昨年29セーブ、2014年には40セーブを上げている。この穴も大きい。

新監督を迎えたロッテについては、これといった補強はなく、新人及び既存戦力の底上げでチーム強化を図るつもりなのだろうが、今シーズン、ブレイクしそうな人材が見つからない。

ソフトバンクと楽天で首位争い

Aランクのソフトバンクと楽天については、両チームとも切札的存在の投手が2枚揃っているのが強み。前者には千賀滉大、東浜巨が、後者には則本昂大、岸孝之である。とはいえ、彼らに続く投手を比較すると、ソフトバンクのほうが人材豊富。とりわけクローザーの差(ソフトバンクのデニス・サファテが54セーブ、楽天の松井裕樹は33セーブ)が大きい。。

ソフトバンクの弱点は捕手

ソフトバンクの選手層の厚さは球界一だが、今年に限れば捕手が手薄。レギュラー捕手の髙谷裕亮が故障でオープン戦を欠場。開幕に間に合うのか不明の状態だ。昨年レギュラーになった高谷だが、年齢は36才と若くない。フルシーズンをレギュラーで通した経験がないだけに、故障明けでどれだけやれるのか不安が残る。高谷不在の間は甲斐拓也がマスクをかぶるのだろうが、ベンチ登録残り2選手に新人の九鬼隆平を入れざるを得ないかもしれない。まさに捕手に関しては非常事態だ。

そんなこんなで、首位争いはソフトバンクと楽天とで接戦となると思われるが、選手層の厚さでソフトバンクが逃げ切る。3位は昨年から大幅戦力減となったとはいえ、投の要、菊池を擁し、打撃の強い西武。4位以下はロッテの最下位は固いが、オリックス、日本ハムの4位争いは、両者に大きな力の差はないものの、外国人の差でオリックスが上にいく。