2020年3月15日日曜日

2020 日本プロ野球(NPB)順位予想

新型コロナウイルスの影響で先が見えない世界のプロスポーツ界ーー東京五輪の開催すら危ぶまれている。日本プロ野球(NPB)も開幕が遅れ、開催日すら決まっていない。開幕したとしても、交流戦、オールスターゲーム、CSが流れる可能性もある。そのような状況で順位予想といっても、あまり意味がないかもしれないのだが、例年どおりの日程を遅れながらも消化したと仮定して、順位予想をたててみよう。

筆者の2019予想は大外れ

筆者の昨シーズンの予想は、
〈パリーグ〉
1.日本ハム、2.楽天、3.ソフトバンク、4.西武、5.オリックス、6.ロッテ
〈セリーグ〉
1.広島、2.読売、3.阪神、4.DeNA、5.ヤクルト、6.中日
であったのだが、実際の順位は、次のとおりだった。
〈パリーグ〉
1. 西武、2.ソフトバンク、3.楽天、4.ロッテ、5.日ハム、6.オリックス
〈セリーグ〉
1.読売、2.DeNA、3.阪神、4.広島、5.中日、6.ヤクルト

パ、セともまったく外れた。CSでパリーグはソフトバンクが勝ち上がり、セリーグはペナントを制した読売が順当に勝った。日本シリーズはソフトバンクが読売を退け、日本一に輝いた。

2020シーズン順位予想

〈パリーグ〉
1.ソフトバンク、2.楽天、3.西武、4.日ハム、5.ロッテ、6. オリックス
〈セリーグ〉
1. 広島、2. DeNA、3.読売、4.中日、5.阪神、6.ヤクルト

ソフトバンクが強い

パリーグのソフトバンク優勝については、万人に異論がないところだと思う。戦力的に見て群を抜いている。昨シーズン、不出来だった柳田が復帰。2020の春、東京五輪予選で出遅れていたキューバ勢が、開幕が後ろにずれたことにより、間に合うという幸運にも恵まれた。

2位以下は難しい。楽天、西武、日ハム、ロッテはほぼ互角。絶対エース的存在の則本を擁する楽天が優位とみた。最下位候補のオリックスは才能のある選手が投打に散見するが、監督が悪すぎる。いわゆる「動きすぎ」の采配傾向が顕著で、走塁死が多い。盗塁、ヒットエンドランは成功すれば気持ちがいいし、監督の名采配として評価されるが、リスクも高い。現監督には、その見極めができていない。
 
セリーグは混戦模様、広島が抜けだす

セリーグのチームの選手層を比較すると、だれが見ても、読売の打撃陣については文句なくリーグナンバーワンとみるはず。とはいえ、弱点がないわけではない――内野陣(一塁、二塁)に不安が残る。プロ野球における一塁と三塁は攻撃の中心選手が担うポジション。読売の黄金時代を支えたONは一塁、三塁でそれぞれ不動だった。

三塁を岡本で固定すると、一塁がいない。オープン戦ではベテランの中島が先発しているが、シーズンを通して出られるとは思えない。捕手登録の大城、外野登録の陽、三塁とかけもちで岡本の3選手が中島のバックアップとなるのか。チームの顔となる岡本は、三塁で固定したいところだろう。

二塁は吉川尚がレギュラーに一番近いが、故障のリスクが拭えない。山本、若林、田中俊、増田では心もとない。

それでも、たとえば、1.吉川尚(二)、2.坂本(遊)、3.丸(中)、4.岡本(三)、5.亀井(左)、6.パーラ(右)、7.大城(捕)、8.中島(一)、9.(投手)もしくは、1.亀井(左)、2.坂本(遊)、3.丸(中)、4.岡本(三)、5.パーラ(右)、6.大城(一)、7.田中俊(二)、8.小林(捕手)、9.(投手)といった打順は強力である。

先発投手は駒不足

問題は先発投手陣で、菅野(11勝)-サンチェス(実績なし)-田口(0勝/3勝は中継ぎの成績)-高橋(5勝)-戸郷(1勝)-桜井(8勝)(鍬原、今村(3勝)、メルセデス/8勝/故障中)と並べてみても計算が立たない。
※( )内は2019先発勝利数。合計39勝

投球フォームを改造した菅野だが、昨年と同程度の成績で終わる。昨年、新人ながら5勝をあげた高橋だが、新人で左腕のチェンジアップ投手の翌年の成績は下がることが多い。戸郷、桜井は才能のある右腕だが、オープン戦では調子が上がっていない。韓国リーグからやってきたサンチェスは未知数。走者を背負ってのセット&クイックの制球力に不安が残る。早期に克服すれば5勝は上げられる。田口には、2017年の13勝程度の期待がかかるが、期待のしすぎというもの。

となると、2020は、菅野(10勝)、サンチェス(5勝)、高橋(2勝)、戸郷(2勝)、桜井(4勝)、田口(5勝)、メルセデス(6勝)程度となり(合計34勝)、山口俊(15勝)が抜けた穴は埋まらないことはもちろんのこと、昨年より勝ち星は減る。

その反対に、リリーフは戦力がアップした。デラロサ、ビレイラのダブルストッパーはリーグナンバーワン。大竹、中川、澤村、高木京と、セットアッパー陣の駒は豊富。ビハインドゲームでは、鍵谷、古川、藤岡、宮國、田原と実績のある投手が控えている。

ではなぜ3位に順位を落としたかといえば、先発投手陣のコマが揃っていないことに尽きる。高橋が左ひじの違和感を訴えているというから、今年の成績はもっと下がる可能性もある。

広島、DeNAは戦力が微増

読売より上位にランクづけした広島、DeNAも万全ではないが、広島は菊池が残留し田中も復帰するので、戦力ダウンを免れた。DeNAは筒香の抜けた穴をオースチン、倉本、佐野、梶谷らが埋める活躍をする可能性が高い。阪神は相変わらずの貧打線、中日は、投手陣、とりわけセットアッパー、クローザーが定まらない、バレンティンが抜けたヤクルトの3球団のBクラスは必至だ。

読売が戦力ダウンし、広島、DeNAが戦力をややアップしたと思われるので、順位を入れ替えた。