2021年5月10日月曜日

大谷翔平はほんとうに「二刀流」なのか


MLBエンゼルスの大谷翔平が「二刀流」で大活躍と、メディアが騒いでいる。確かに大谷の打撃成績は良い。一方の投手としてはどうなのか。2021/05/10現在、1勝0敗、防御率2.41である。試合ごとの成績は以下の通り。

4/5 Wソックス戦=5回、被安打1、4四死球、7奪三振。自責点0

4/21 ㇾンジャース戦=4回、被安打1、7四死球、7奪三振、自責点0

4/27 ㇾンジャース戦=5回、被安打3、3四死球、9奪三振、自責点4

5/6 レイズ戦=5回、被安打1、3四死球、7奪三振、自責点0

この成績をどう評価するか---筆者は先発責任回数の5回をどうにかクリアしているものの、クオリティ・スタート(6回以上自責点3以下)が一度もないことが気になっている。大谷の投手としてのチーム貢献度は、いまのところ、芳しくない。

投球内容としては、四死球が多すぎる。さらに気がかりなのが、ストライク(空振り)をとれる球種がスプリットに限られているため、この球種を多投する傾向に陥っていること。筆者は、手術明けの大谷が肘の負担の大きいスプリットを多投することを大いに心配する。

結論として、大谷の「二刀流プロジェクト」の成功か否かの判断については、今シーズンの終わりまでできないということになる。

筆者は大谷の選手生命という観点から打撃一本に絞り、一年でも長くMLBでプレーしてほしいと願うばかりである。それにしても、大谷の投手としての才能がもったいない。投手に専念していたら、日米合計200勝の可能性はじゅうぶんあった。