2018年5月20日日曜日

Big MOUTH Three(ビッグ・マウス・スリー)――西野ジャパンはポンコツの寄せ集め

サッカーW杯ロシア大会に出場する日本代表選手が概ね決定されたようだ。今月30日に行われる親善試合ガーナ戦に日本代表として招集された27選手は以下のとおり。
※( )内は所属チームと年齢(2018.05.20現在)

(GK)
川島永嗣(メッス、35)、東口順昭(G大阪、32)、中村航輔(柏、23)
(DF)
長友佑都(ガラタサライ、31)、槙野智章(浦和、31)、吉田麻也(サウサンプトン、29)、
酒井宏樹(マルセイユ、28)、酒井高徳(ハンブルガーSV、27)、昌子源(鹿島、25才)、遠藤航(浦和、25)、植田直通(鹿島、23)
(MF)
長谷部誠(フランクフルト、34)、青山敏弘(広島、32)、本田圭佑(パチューカ、31)、乾貴士(エイバル、29)、香川真司(ドルトムント、29)、山口蛍(C大阪、27)、原口元気(デュッセルドルフ、27)、宇佐美貴史(デュッセルドルフ、26)、柴崎岳(ヘタフェ、25)、大島僚太(川崎F、25)、三竿健斗(鹿島、22)、井手口陽介(クルトゥラル・レオネサ、21)
(FW)
岡崎慎司(レスター、32)、大迫勇也(ブレーメン、 28)、武藤嘉紀(マインツ、25)、浅野拓磨(シュツットガルト、23)

西野ジャパンは忖度代表

(本番では23名に絞り込まれるわけだが)27選手を見た限りにおいて、ロシア大会出場の日本代表に期待するものは何もない。ハリルホジッチの突然の解任のあと、代わって監督に就任した西野朗のビジョンが見えてこない。推測でいえば、協会(JFA)幹部、Jリーグ、テレビ、広告代理店、スポンサーに対する忖度、気づかいの結果にすぎない。拙Blogで書いた通り、西野ジャパン(日本代表)に期待はない。こんなにも関心の薄れたW杯は過去にない。

中島翔哉の選外が最大のサプライズ

最大の驚きは、今シーズン、ポルトガル・リーグで大活躍した中島翔哉(23才)の落選だ。彼はポルトガル一部のポルティモネンセSCにおいて、リーグ戦29試合に出場(29試合でスタメン、21試合にフル出場)し、10得点12アシストという好成績で終えた。今シーズン、メキシコで大活躍したといわれる本田圭佑は29試合出場して10得点、7アシストであるから、中島のほうがチーム貢献度は高い。

ではなぜ中島が選外になったのかといえば、西野ジャパンが本田、岡崎、香川のいわゆる「ビッグスリー」を固定メンバーとする絶対方針があるため、ポジションが重なる中島に代表メンバーに入る余地がないからだ。西野は「ビッグスリー」を代表に入れるために監督に就任したようなもの。中島には悲しいかな、スポンサーがついていない。もう一つの理由として考えらえるのが、西野ジャパンの年功序列体質ではないか。中島はまだ若いと。

「ビッグスリー」の「口害」

相変わらずの本田のビッグマウスには閉口する。香川の力んだ「演説」も聞き苦しい。筆者が納得できないのは、彼らが主軸だったブラジル大会(2014)の日本代表の成績は、退場者で一人少なくなったギリシアとスコアレスドローで引き分けた勝点1のみ。勝利なき惨敗だったこと。あれから4年も経ったロシア大会、彼らを攻撃の主力に据えてブラジル大会以上の成績を残せるのか…「ビッグスリー」が4年前より心技体において向上したとはとても思えないどころか、まちがいなく退歩している。

ロシア大会は、ブラジルの失敗の総括から導かれた戦略・戦術で臨むべきものであり、代表選考はその表出のはずだった。しかし、急場しのぎの代行=西野にそれを求めても無駄なこと。喜んでいるのは当たり前のサッカーファンではなく、スポンサー、テレビ、広告代理店、そしてナイーブ(うぶ)な代表サポーターばかり。ああつまらない。