2017年9月10日日曜日

スーパー歌舞伎の衣装デザイン塗り絵

スーパー歌舞伎「新・三国志ーⅠ」の衣装デザインの塗り絵が発売されました。

この塗り絵は、同スーパー歌舞伎の舞台美術・衣装デザインを担当した毛利臣男さんのデザイン画。

作品としてすばらしいものです。






2017年9月6日水曜日

落日の本田圭佑

サッカーW杯アジア地区最終予選の最終試合、サウジアラビア―日本は、ホームのサウジアラビアが1-0で勝利し、ロシア行きを決めた。この試合、先のオーストラリア戦でロシア行きを決めていた日本にとっては消化試合、一方のサウジアラビアにとっては予選突破を決める大事な試合、両国のモチベーションの差が結果にあらわれた。

FWはオーストラリア戦から総入れ替え

日本の先発メンバーは次の通り
GK=川島永嗣
DF=昌子源、長友佑都、酒井宏樹、吉田麻也
MF=井手口陽介、柴崎岳、山口蛍、
FW=本田圭佑、原口元気、岡崎慎司
※交代=本田→浅野、岡崎→杉本、柴崎→久保

フォーメーションはオーストラリア戦と同じく4-3-3。最終ラインには選手の変更がなく、中盤はアンカーに前回の長谷部の代わりに山口が入り、前回の山口の位置に柴崎が入った。攻撃陣は右に本田、左に原口、ワントップに岡崎と、前回から総入れ替えとなった。

なお、控え選手は、長谷部、香川が試合前に帰国し、大迫がベンチ外となったため、オーストラリア戦ベンチ外だった杉本、武藤、高萩がベンチ入りした。

前半限定の本田が大ブレーキ

前半はサウジアラビアがとりわけ守備的で前に出ない作戦。日本に主導権があったはずだが、日本の攻撃も鋭さがない。最悪だったのが本田で、本田にボールが出るとスローダウンというかノッキングというか、日本の攻撃のテンポがとたんに悪くなる。本田が得意とするといわれるボールキープについても、たいして強くないサウジアラビアのディフェンスのプレッシャーでバランスを崩して奪われたり、転んだりする始末。原口が左サイドで守備攻撃を問わず豊富な運動量で献身的に動き回るのと好対照をみせた。そんなわけでチャンスが生まれず前半を終了。本田は前半で退いた(浅野に交代)。

不調の本田を見越していたハリルホジッチ

報道によると、ハリルホジッチ監督はいまの本田の状態が相当悪いことをオーストラリア戦以前につかんでいて、先発を見送ったとのこと。この試合も前半限定の起用だったという。もしかしたら、オーストラリア戦はベンチ外でもよかったのかもしれない。日本がリードされているような展開になったとき、最後の切り札として、彼を使うつもりだったのかもしれない。いずれにしても、監督は決戦(オーストラリア戦)で先発起用する意思はなかったようだ。

メキシコリーグで本田は使えるか

本田のいまの状態は、サウジアラビア戦における彼のパフォーマンスが示したとおり、きわめて悪い。メキシコに戻ってすぐ回復するとは思えない。筆者はメキシコリーグについて知識がないが、おそらく守備についてはサウジアラビア(アジア諸国)よりは厳しいだろう。

本田については彼の体調を含めて一時的に状態が悪いのか、それとも加齢による退潮傾向にあるのかを判断する材料がないが、筆者は後者だと考える。ミラン時代の長期にわたるベンチ要員(試合出場せず)から、気候的に厳しいメキシコへ。かの地の諸々の環境への順応不足、足のケガ…といったストレスがプレーに影響しないはずがない。

ストレスを抱えたまま試合出場に恵まれないと、さらに体力、運動能力は弱まる。本田の不調が続けば、本人の意志とかかわりなく、監督・コーチの見る目は厳しくなり、試合出場機会が激減する。いわゆるスポーツ選手が陥る負のスパイラルだ。

メキシコが本田最後の地か

メキシコに限らず、中南米のサッカー界は、高給とりの異邦人に厳しい目を向ける。一方、今回のW杯予選2試合で本田の商品価値は日本国内で著しく下がった。となると、日本の経済力が本田を媒介にしてパチューカに恩恵を与える機会も自ずと減少する。本田の広告塔としての価値が低下すれば、本田がメキシコで求められるのはプレーによる貢献だけ。今シーズンのメキシコは、まさに本田にとって正念場となった。

2017年9月4日月曜日

Daoさんから

ベトナムに帰省していたDaoさんと再会。

すてきなお土産をいただきました。

ありがとう。


2017年9月3日日曜日

「REN」(根津)

涼しくて静かな日曜日、

近くのCafe Bar「REN」にてモヒートなど


2017年9月1日金曜日

オシムからハリルホジッチへ――日本流サッカーの完成を

先発選手の選択がすべて

サッカー日本代表がオーストラリアに2-0で勝利し、W杯出場を決めた。

勝因はハリルホジッチの大胆な選手起用と、その起用にこたえた若手選手の活躍ということに集約できる。先発には本田も香川も岡崎もいなかった。

ということで、この試合の先発メンバーとフォーメーションを整理しておこう。

  • GK=川島永嗣(メッス)
  • DF=長友佑都(インテルミラノ)、吉田麻也(サウサンプトン)、酒井宏樹(マルセイユ)、昌子源(鹿島)
  • MF=長谷部誠(フランクフルト)、
  • 山口蛍(C大阪)、井手口陽介(G大阪)、
  • FW=浅野拓磨(シュツットガルト)、乾貴士(エイバル)、大迫勇也(ケルン)

フォーメーションは、4-3(1-2)-3(2-1)。アンカーに長谷部を入れ、インサイドハーフに山口、井手口を配した。後述するが、この形が勝因の一つとなった。前出のとおり、先発に本田、香川、岡崎がいない。筆者が故障明けでベンチ外と予想した大迫がワントップに入った。大迫は想像以上に回復していたようだ。

勝因は献身性と運動量

試合展開の詳細は割愛するが、ハリルホジッチの先発起用の肝は、コンディションが良く、90分間、走れる選手だった。先発選手の選択は、選手の近くにいる内部の者(監督・コーチ等)にしかわからない。ハリルホジッチはオーストラリアの攻撃を前線から封じる策を目指し、そのことが可能な選手を選択し結果成功した。

得点者は浅野と井手口。浅野の裏への飛び出し(スピード)、井手口のゴール前のねばり(運動量)――得点シーンは対照的な形ながら、2つのゴールの根底には献身性と運動量という共通点が見いだせる。

勝因を大雑把に表現すれば、前出のとおり献身性と運動量だ。それは得点場面に限らない。90分間、全局面で労を惜しまず、攻守にわたり走る続けたことと換言できる。乾もそれに邁進した。いまの本田及び香川にはそれができない、とハリルホジッチは考えた。ハリルホジッチのゲームプラン――攻撃的守備からゴールに結びつけるイメージ――の中に、彼らは入っていなかった。

筆者は前回拙Blogにおいて、ベンチ入り23名と先発11名を予想したが、間違った部分があるものの、選手を選ぶポイントは正しかったと確信している。

筆者の予想は、
DF=吉田、昌子(控え=植田、槙野)、SB=長友、酒井宏(酒井高、三浦)、MF=長谷部、山口、柴崎(井手口、香川、小林)、FW=久保、原口、岡崎(本田、乾、浅野)であった。実際には、MFでは柴崎の代わりに井手口が、FWは岡崎の代わりに筆者がベンチ外とした大迫が先発し、久保、原口の代わりに乾、浅野が先発した。

ベンチ外については、MF高萩、FWの大迫・杉本・武藤の4人と筆者は予想したが、前出のとおり大迫が先発であったものの、高萩、杉本、武藤の3人については的中し、DF植田がベンチ外であった。

道半ばだったオーストラリアの仕様変容

日本にとって幸運だった面がある。相手オーストラリアのプレースタイルの変容だ。同国は従来のロングボール、空中戦というイメージを変え、ポゼッション重視のパスサッカーに仕様を変更していた。同国は今年のコンフエデレーション杯で強豪を苦しめたため、仕様変更に自信を持ち始めていた。

しかし、オーストラリアの仕様変更は日本にとって結果が実証したように、好都合だった。同国の中盤に人数をかけた3-4-3のシステムは日本にとってプレスがかけやすい。日本の前線からの積極的守備により、オーストラリアの攻撃のスピードは失われた。

日本のゲームプランは、オーストラリアの仕様変容を見越して、スピードと運動量で相手を封ずることだった。同国がその裏をかいて、アンチフットボールに徹したら、日本のプレス作戦は空を切る。ボールキープせずにロングボールで前線の長身選手に当てられれば、プレスは空回りする。ロングボールの返りを拾われて決定的パスを出されることもあるし、予測しにくいこぼれ球に対応できず、ミスも出る。オーストラリアのフィジカルを生かした強いプレッシャーや接触プレーは、日本にとって脅威だった。ところが、ポゼッションサッカーではそうしたオーストラリアの強みを発揮しにくい。オーストラリアの仕様変更はこの試合時点では、それほど完成したものではなかったのだ。

新生日本代表の出初式

この試合の前、ハリルホジッチに対する批判が強かった。一つは国内組を起用しないことの批判であり、もう一つは、本田、香川等の「主力」といわれる選手を外すことに対する批判だった。前者については拙Blogで既に書いたので繰り返さない。

後者は広告塔である彼らを起用しないことに対する広告主(広告代理店)からの不満の表れということになる。広告主の圧力はハリルホジッチに限らず歴代の代表監督にかけられた。広告代理店は複数のメディアを使って、代表監督に圧力をかける。「この試合で勝てなければ監督更迭」という言説が協会関係者(幹部)の声として流される。実名のときもあれば、匿名のときもある。

代表監督の若手抜擢については、「経験がない」の一言で断罪し、「スター選手」で試合に臨むことを好む。その実は、広告塔を起用してくれ、なのだが。

プロなのだから、スポーツとはいえ利権が絡む。カネがすべての世の中だから、投資した者は回収を望む。回収を望む声とチームが強くなるプロセスとは一致しないこともある。ただいえるのは、この試合の前から、本田、香川は「過去の人」だったということ。広告主=広告代理店はそのことを予見できず、いまだ彼らの広告塔としての価値を疑わなかっただけなのだ。代理店も広告主も先を見る目がなかっただけなのだ。それを代表監督の力量のせいにしようとする。愚かなことだ。

日本流サッカーで世界と闘うしか道はない

日本は予選を勝ち抜いたとはいえ、W杯本大会において予選通過し、決勝リーグで勝ち進む実力を身に着けるには時間がなさすぎる。この先すぐに世界レベルのストライカーが輩出される予兆もない。だから本大会で負けてもいい――わけはない。

サラエヴォ(筆者撮影)
日本が本戦で勝利するためには、この試合のように、献身性と運動量で相手を上回るしか道はない。スター主義を排し、規律を重視し、チームプレーに徹する道だ。この道はかつて、あのオシム元日本代表監督が目指し、完成させようとした「日本サッカー」だった。FW浅野が示したアジリティー(俊敏性)を加えたほうがいいのだが、それもオシムは指摘していた。

モスタル(同上)
オシム(ボスニアヘルツェゴビナ・サラエヴォ出身)は道半ばで病に倒れたけれど、彼の志は同じ国の出身者、ハリルホジッチ(同・モスタル出身)に受け継がれた。余談だが、サラエヴォもモスタルも筆者が大好きな街(サラエヴォとモスタルはバルカン半島、ボスニア・ヘルツェゴビナの都市で、至近距離に位置している)。新旧の代表監督の話から、いま、筆者の思いははるかバルカン半島に飛んでいる。

2017年8月25日金曜日

オーストラリア戦、先発・ベンチ入り選手を予想する(サッカー日本代表)


サッカー日本代表がW杯予選出場候補選手27名を公表した。内訳は以下のとおりであるが、合計が27名と普段より多い。代表監督のハリルホジッチは海外組の中に故障者等が多いことから、詳細な検証を加えてベンチ入り23名を決めるという。このたび発表された代表メンバーは以下のとおりである。


  • GK=川島永嗣(メッス)、東口順昭(G大阪)、中村航輔(柏)
  • DF=長友佑都(インテルミラノ)、槙野智章(浦和)、吉田麻也(サウサンプトン)、酒井宏樹(マルセイユ)、酒井高徳(ハンブルガーSV)、昌子源(鹿島)、植田直通(鹿島)、三浦弦太(G大阪)
  • MF=長谷部誠(フランクフルト)、髙萩洋次郎(東京)、香川真司(ドルトムント)、山口蛍(C大阪)、小林祐希(ヘーレンフェイン)、柴崎岳(ヘタフェ)、井手口陽介(G大阪)、
  • FW=岡崎慎司(レスター)、本田圭佑(パチューカ)、乾貴士(エイバル)、大迫勇也(ケルン)、原口元気(ヘルタ)、武藤嘉紀(マインツ)、杉本健勇(C大阪)、久保裕也(ヘント)、浅野拓磨(シュツットガルト)

*合計27名(GK=3、DF=8、MF=7、FW=9)

選考された27名を実績で見る限り、最善の選択だと思われる。だが、前出のとおり、問題はコンディション不良を伝えられる選手が多数含まれていること。香川(6月のシリアとの親善試合で左肩を脱臼)、本田(右ふくらはぎ肉離れ)、大迫(右足首の靱帯損傷)、原口(契約トラブルによる調整不足)、久保(リーグ戦絶不調)――と故障者等が攻撃陣に集中している。香川、本田、大迫は直近の各国リーグ戦に出場しているものの、先発で90分出場したわけではない。所属クラブにおいても、彼らがフルタイム使えるかどうかは手探り状態にあるように思える。

ベンチ入り23名はだれだ

ベンチ入り23名はどうなるのか。それはハリルホジッチの情報収集と分析を踏まえた決断にゆだねられるのだが、筆者の勝手な想像を以下に記述してみよう。最終選考のポイントはフィジカルの強いオーストラリアの圧力に耐えられる選手ということではないか。

23名の選考方法の定番として、GK3人を除いた20人をポジション別に2人ずつで振り分ける方法がある。オーストラリア戦に臨む日本代表のフォーメーションは、守備を重視した4-2-3-1となる可能性が高く、DF=8枠(CB=4、SB=4)、守備的MF=4枠、攻撃的MF=2枠、FW=6枠(サイド=4、ワントップ=2)――となる。(*8+4+2+6=20)
  • DF8枠は簡単。先発はCB=吉田、昌子(控え=植田、槙野)、SB=長友、酒井宏(控え=酒井高、三浦)で決まり
  • 守備的MF4枠と攻撃的MF2枠は流動的で計6枠となり、守備的MFの先発が長谷部、山口、攻撃的MFの先発が柴崎、控えに井手口、香川、小林
  • FW6枠も難しく、先発は右に久保、左に原口、控えに本田、乾、ワントップには先発に岡崎、控えが浅野
結果、MF高萩、FWの大迫、杉本、武藤の4人がベンチ外。

オーストラリア戦のゲームプラン

8月25日現在の予選順位は以下のとおり。残り2試合である。

1.日本(17)、2.サウジアラビア(16)、3.オーストラリア(16)、4.UAE(10)、5.イラク(5)、6.タイ(2)

上位3国の無条件予選通過(2位以内)に必要な勝点は19(もしくは20)。日本はオーストラリア、サウジアラビアと試合を残しているから、日本がどちらかに勝てばどちらも20にとどかなくなる。数字的には日本は優位といえる。とはいえ、日本の最終試合はアウエーのサウジアラビアで、オーストラリアはタイである。

29日に行われるUAEーサウジアラビア(UAEホーム)で、サウジアラビア(勝点16)が勝てば、サウジの勝点が19に伸びるし、引分ならば17、負ければ16どまり。

そのどちらかの状態で、オーストラリアと日本は試合をするわけだが、最も優位にあるのは日本ではなくオーストラリア。なぜならば、同国の最終試合はタイだから。日本とサウジアラビアは最終試合で星のつぶし合いになる。日本ーオーストラリアをオーストラリアから見ると、負けられないが、引分ならOKという判断があるかもしれない。一方の日本は、最終試合がサウジアラビアであるところから、勝って決めたいところ。日本は引分で勝点18でサウジアラビアとアウエーで戦いたくない。同国に負ければ3位でプレーオフとなる。

オーストラリアは、29日の結果に関わりなく、日本戦のゲームプランはリスク回避の堅守速攻を採用し、日本とのアウエー戦を敗戦回避する戦略をとる。つまり、引分(勝点1)でもよいという戦い方を選択するような気がする。

オーストラリアの引分狙いに日本がずるずるとハマると、日本は最終戦、苦しい立場でサウジアラビア戦に臨まなくてはならない。中東のアウエー試合ではなにが起こるかわからない。29日のサウジアラビアの結果いかんにかかわらず、日本はリスク覚悟でオーストラリアに勝ちに行かなければならない。

2017年8月21日月曜日

誕生日ほか

娘夫婦が、5月から8月までの母の日、父の日、家内の誕生日、私の誕生日をまとめてやってくれました。

なかなか豪華なランチ。

ありがとう。






2017年8月20日日曜日

海外組か国内組か――不毛の論争(サッカー日本代表)

サッカーW杯ロシア大会アジア地区最終予選がいよいよ佳境に入ってきた。予選残り試合は8月31日のオーストラリア戦(ホーム=H)、9月5日のサウジアラビア戦(アウエー=A)の2試合のみ。日本がオーストラリアに勝てばロシア行きが決まるが、引分だと混戦に、負ければ3位に後退する可能性もある。

ちなみに、ここまでの順位は以下のとおり。( )内は勝点

1.日本(17)、2.サウジアラビア(16)、3.オーストラリア(16)、4.UAE(10)、5.イラク(5)、6.タイ(2)

代表最大の危機到来か

31日のオーストラリア戦はいわば「天下分け目の戦い」に等しいのだが、ここのところ日本代表を取り巻く状況は悪い。代表選手選考においてかつてない困難に直面している。主力選手にケガ人が続出しているのだ。

8月20日現在で判明している故障者を挙げてみると、本田圭佑(FW/パチューカ)、香川真司(FW/ドルトムント)、大迫勇也(FW/ケルン)、久保裕也(FW/ヘント)、清武弘嗣(MF/セレッソ大阪)、森重真人(DF/FC東京)――となっている。海外組、攻撃陣に多いことが特徴である。

ハリルジャパンにとって最大の誤算は大迫。彼は懸案だったワントップの役割をこなし、攻撃の基点となってきた存在。チームにおける重要度は本田より高い。大迫の代役はいない、といっていいすぎでない。

国内組か海外組かーー起源はオシム発言?

そこで台頭するのが国内組活用論。Jリーグで活躍している選手を積極的に代表に呼ぶべきだ、という声が高まる。

国内組活用論の根拠は、海外リーグで試合に出ない選手よりも、国内で試合に出ている選手を起用したほうが、代表チームは強くなるという論理に要約できる。この論議の発端は、筆者の記憶では、オシム元日本代表監督の発言からだったと思われる。オシムは独特のサッカー哲学を――例えばロシア革命の指導者レーニンの発言等を引用したりして――日本のサッカーファンに伝えた人物である。日本代表監督を務めて間もなく病に倒れ、日本代表監督としてはW杯に出場していない。

それでもオシムはオシム以前の代表監督と比較して、圧倒的な影響を日本人に与えた。そして彼のウイットに富んだ言説は、日本のサッカーファンの記憶の中に生き続けている。そのオシムが、日本代表監督当時、「(海外有名クラブに所属していても)試合に出ていない選手は代表に呼ばない」と公式に発言した。

オシムの真意はジーコ批判と競争原理導入

この発言の背景には、オシムの前任のジーコが、海外組を代表に優先して招集していた状況への批判だった。もちろんオシムはジーコを名指しで批判したわけではない。ジーコは、日本代表チームの強化方法としてメンバーを固定することにより、熟達したコンビネーションの完成を目指した。この方法でジーコジャパンはW杯予選を乗り切ったが、本大会では予選敗退という惨めな結果で解散した。その後を受けたオシムは、代表チーム活性化の方法として、競争原理を導入しようとした。

カリスマ・オシムに追随するハリルホジッチ

さて、ハリルホジッチである。彼はオシムと同郷(旧ユーゴスラビアのボスニアヘルツェゴビナ)で、オシムの影響を少なからず受けているサッカー人だ。ハリルホジッチもオシムと同様、「試合に出ていない選手は代表に呼ばない」と公言し続けてきた。

日本のサッカーファン、とりわけ代表ファンはオシムを神格化し、彼の言葉を真に受ける傾向が強い。『オシムの言葉』という単行本がえらく売れたくらいなのだ。筆者は、オシムの発言のなかのうち、「試合に出ていない・・・」については、そのまま受け取れないと思っていた。試合に出ていない選手は代表に呼ばないという発言は代表候補選手に対する強いメッセージには違いないが、監督がそれをそのまま実行するかどうかは別だと。

筆者がオシムの発言を真に受けない理由は、Jリーグを後にして海外の高いレベルのクラブに移籍したが控えの選手と、Jリーグクラブでレギュラーの選手を単純に比較していいのかーーによる。試合に出なければ、試合勘は失われるし、試合におけるスタミナも弱まる。その一方、試合に出ていなくても、資質、経験において国内組を圧倒しているケースもあり得る。

GK川島の招集と先発起用が意味するもの

たとえば、今回のW杯アジア地区予選(2017/3月)、ハリルホジッチは、当時、所属クラブのメス(フランスリーグ)で第三GKと評価されていた(試合出場のなかった)川島永嗣をアウエーのUAE戦に抜擢した。今年3月といえば、日本代表が初戦のUAE戦で敗退し、次のタイ戦(A)で勝利したものの、内容の悪かった時期。「試合に出ていない選手は代表に呼ばない」という言説を盲信すれば、GKという難しいポジションにおける川島の代表招集、先発起用はあってはならないし、結果が悪ければ暴挙、愚挙の誹りを免れない。だが結果において、川島は先発起用にこたえ、この試合の勝利以降、ハリルジャパンは流れをつかみ、予選順位トップの位置をつかむに至っている。

それまでの日本代表のGKの体制は、正GKにJリーグナンバーワンと評価されている西川周作、第二GK林彰洋、第三が東口順昭であった。川島はJリーグよりレベルの高いフランスリーグのメスに所属しているとはいえ、試合にまったく出ていなかった。それでも、ハリルホジッチは彼を予選の重要な試合で使った。その経緯については、『Number』誌が詳しく伝えているので参照してほしい。

こうした起用はGKに限らない。ハリルホジッチも、その前のザッケローニも、岡田もオシム・・・も、代表選手選考については、総合的判断によって決断されてきた。経験のない若手選手を突然、重要な試合に起用することもある。すべてが成功するわけではない。結果が悪ければ、叩かれる。プロフェッショナルスポーツはすべてがそうである。選手を固定して戦えば、結果が悪くても受ける批判は弱いかもしれない(ジーコジャパンのように)。だが、それでは新しいヒーローは永遠に誕生しないし、代表チームも強くならない。そのことはジーコジャパンが証明してしまった。

代表選考基準とは〈総合的判断に従う〉という哲理に尽きる

代表選手選考の基準は「試合に出ていない選手は呼ばない」であり、同時に、「試合に出ていても、力がなければ呼ばない」と表現すべきであろう。川島の招集は、代表候補選手に新たな刺激となったように思う。

どのような状況にあれ、試合に臨むプロ選手がとるべき態度は、最良の準備を怠ってはならないということに尽きる。一方の監督・コーチは、すべての選手を偏見なく正しく見極めるということに尽きる。

2017年8月19日土曜日

筋トレの会

スポーツクラブで筋トレを一緒にやっている有志と食事会(拙宅にて)

手前の太めの方は、ベンチプレス120キロを上げます。



2017年8月14日月曜日

NPB、いよいよ終盤へ(パリーグ編)

パリーグの順位は以下のとおり。
  1. ソフトバンク=勝率(.657)打率(.264)防御率(3.23) ゲーム差
  2. 楽            天=勝率(.656)打率(.263)防御率(3.29)   1.5
  3. 西            武=勝率(.594)打率(.263)防御率(3.32)   7
  4. オリックス   =勝率(.455)打率(.256)防御率(3.65)   21
  5. 日本ハム      =勝率(.337)打率(.238)防御率(4.18)   33
  6. ロッテ         =勝率(.327)打率(.226) 防御率(4.44)  34
(2017/08/14/15:05現在)

筆者の開幕前の順位予想は、1.ソフトバンク、2.日本ハム、3.楽天、4.ロッテ、5.西武、6.オリックスであった。

パリーグもセリーグと同様、「絶対最下位」がいる。ロッテだ。伊東監督の来季辞任も発表され、この球団の残り試合はもはや、消化ゲームとなってしまった。昨年3位の好成績だったが、打の主力ディスパイネがソフトバンクに移籍し、その穴を埋めるべく獲得した外国人が不調。投の主軸石川もWBC後遺症で不振。最下位の主因となった。外国人に恵まれた楽天及びオリックスに比べ、ロッテの戦力不足は明白だ。

昨年優勝の日本ハムも大谷が故障欠場、投手の有原が不振。FA移籍及び積極的金銭トレードで主力が抜け、チーム力が落ちてしまった。昨年1位・3位の上位チームが地面まで落下、その上に楽天、西武、オリックスが乗っかっている状態なのが、パリーグのここまでの順位といえる。

パリーグの興味は、ソフトバンクと楽天の優勝争いに絞られた。CS(クライマックスシリーズ)進出はいま現在の上位3チームで変動はない。

近年、「実力のパ」といわれてきたものの、ロッテ、オリックスの弱体化が気になる。この2球団の積極的投資を望みたい。

育成した選手を他球団に売って利潤獲得を目指す日ハムの経営については、今シーズンに限ればうまくいっていない。移籍した主力の代わりになる選手が育ち切っていないからだ。「売れるときに売ろう」というのは鮮度にこだわる親会社(食品)の経営感覚かもしれないが、職業野球選手はそう簡単には育たない。

2017年8月11日金曜日

NPB、いよいよ終盤へ(セリーグ編)

NPB(日本プロ野球)も残りおよそ40試合、終盤に近付いている。セリーグの順位は以下のとおり(2017/08/11/pm4:00現在)。

  1. 広      島=勝率(.630)(打率.276、防御率3.35) ゲーム差
  2. 阪      神=勝率(.545)(打率.244、防御率3.27)  8.5
  3. DeNA=勝率(.526)(打率.254、防御率3.75)10.5
  4. 読   売 =勝率(.485)(打率.250、防御率3.51)14.5
  5. 中    日=勝率(.444)(打率.252、防御率3.92)18.5
  6. ヤクルト=勝率(.347)(打率.237、防御率4.26)28.5



開幕前の筆者の順位予想は、1.広島、2.DeNA、3.中日、4.読売、5.ヤクルト、6.阪神-であった。最下位予想の阪神が2位をキープしていて、いまから最下位に転落する可能性はゼロに近いので、筆者の予想は阪神に関しては外れた。


「絶対最下位」ヤクルト――ここまで多数の故障者続出は予想できず

「絶対最下位」のヤクルト。勝率3割4分7厘の成績は故障者続出による。攻撃面(チーム打率.237、リーグ最下位)の弱体化については、優勝(2015)したときの主軸打者=川端慎吾、畠山和洋、雄平が消え、山田哲人が低打率に喘いでいる状況から生じた。ここまでの大量故障者はさすがに予想できなかった。

投手陣では、2015年活躍した救援陣(ローガン・オンドルセク、トニー・バーネット、オーランド・ロマン、久古健太郎)、先発陣では館山昌平らが退団したのだが、その穴が埋まっていない。しかも、小川泰弘の不調、石川雅規の衰えを若手がカバーできなかったため、先発も壊滅状態。結果、この惨状を招いた。要するに、選手層が薄い。主軸と控えの差が大きく、故障者を埋める戦力がない。ヤクルトのチーム再建には相当の時間を要する。

予想どおり4位の読売――金満スキャンダル球団の面目躍如

4位の読売は予想どおり。読売は低迷する状況打開を目指してオールスター戦近くにケーシー・マギーを二塁にコンバートした。時を同じくしてFA加入の陽岱鋼が復調して、打撃陣は破壊力を増した。マギーのコンバートは、残り試合60を切ったところでの決断。これはマギーの体力を考えてのこと。三塁、一塁に比べて守備範囲が広く、併殺プレー、盗塁等の動きが多い二塁は負担が大きい。残り60試合なら、なんとか持つだろうというのが読売首脳の判断。いまのところ、マギーは二塁を無難にこなしているが、いつまでもつかの不安はある。

陽、マギー、坂本勇人、阿部慎之助、村田修一、長野久義、亀井善行と並べた打撃陣は重量感があるが、坂本を除けば、いわばDHを並べたようなもの。この打順の致命的欠陥は、走れないこと。接戦での勝負で勝ち目がなくなる。試合後半、いずれかの打者が走者になった時、代走を起用せざるを得なくなる。延長になれば、代走が打席に立つ。さらに困ったことに、8月4日の中日戦では代走の重信慎之介がサヨナラの場面で走塁ミスをする始末。走塁スペシャリスト鈴木尚広の引退が響いている。

読売に関しては、シーズン前の何億円補強も無駄だった。FAで獲得した「左殺し」の森福允彦がだめ、山口俊が飲酒暴力事件を引き起こし、登録抹消中。今シーズンはおろか、このまま任意引退、自由契約もあるという。陽もフルシーズンレギュラー出場は無理そうだから、読売は移籍金をドブに捨てた感がある。

それだけではない。山口俊はこの事件がなくとも、期待はできなかった。故障で開幕に間に合わず、しかも復帰後の投球フォームを見ると肘が下がっていて、試合後半には球威が落ち、シーズンを通してのローテーション入りは無理だと筆者は思っていた。事件があってもなくとも、先発定着はない。

トレードで獲得した吉川光も戦力外。唯一、右打者の石川慎吾が戦力になっているが、彼の弱点である内角をセリーグ投手陣が積極的に攻めれば、打たれることはない。来シーズンは研究されて成績を下げるのではないか。

重量級打撃陣のなかでは村田がおかしい。シーズン前半、変な使われ方をしたからではないだろうが、得意の守備面における反応が鈍くなっている。長野も故障持ちでフルシーズンレギュラーは無理。亀井も安定感がなく、年間レギュラーの選手ではない。

このような現象を引き起こしている要因は、選手の加齢のため。読売の主軸(坂本を除く)と、首位を行く広島の主軸(田中広輔、菊池涼介、丸佳浩、鈴木誠也、安部友裕)とを比較すると、アスリートとしての資質の差が明らかとなる。<中年オヤジ体型(読売)>VS<アスリート体型(広島)>といった対比が思い浮かぶ。広島の選手の方がスピード、俊敏性、瞬発力等の運動能力が圧倒的に優れている。FAでベテランの強打者(DHタイプ)ばかり集めた読売が4位というのも郁子なるかな、だ。野球賭博事件に次いで、飲酒暴力事件を引き起こす読売球団に明日はない。

がんばる阪神――香田勲男の投手コーチ手腕を評価せよ

阪神の好成績の主因はなんとっても、投手力。防御率リーグ1位は予想できなかった。セットアッパー、クローザーの二人の外国人、メッセンジャーの好調、若手の台頭と、投手陣に関する好材料が揃っている。投手陣を再建した香田投手コーチ(元読売投手)をメディアはもっと評価すべきだ。若手打者の「成長」が大きく報道されるが、投手陣に比べれば見劣りする。完全にレギュラーの座を獲得するだけの力を有している若手打者は出てきていない。

ベテラン勢(糸井嘉男が故障のため不在)の福留孝介、鳥谷敬、上本博紀、途中加入のジェイソン・ロジャース(一塁手)ががんばり続ける一方、若手がチャンスで有効打を放ち、いまの成績を維持している。阪神の奇妙なチーム・バランスについては予想できなかった。

2017年7月26日水曜日

三流の証明―本田圭佑のパチューカ移籍

本田圭佑がACミラノを契約期間満了で退団し、メキシコリーグの名門、パチューカに入団した。この移籍について日本のスポーツメディアは概ね好意的で、“本田圭佑の新たな挑戦”であるとか、“先を見据えた戦略的移籍”といった、推測記事を載せている。

筆者に移籍の真相を知るよしもないのでそれらを否定も肯定もしないが、さはさりながら、筆者の推測は日本のメディアのそれとは異なる。本田の移籍の真相については、もっとシンプルなものだと考える。


本田のパチューカの年俸はメッシ(バルセロナ)の9分の一

注目すべきは本田の年俸――推測で4億5千万円(1年契約)。この金額は欧州の有力リーグ(イタリア、スペイン、イングランド、ドイツ)で活躍している一流選手のそれと比較すると、著しく低い。本田のミラン退団では移籍金が発生しない。前出の欧州有力リーグの、しかも優勝を争うクラブが本田を必要な戦力だと考えるならば、最低でも10億円程度の年俸を示したにちがいない。ちなみに、欧州有力4リーグのスターでレギュラークラスならば年俸20億円前後で、バルセロナのメッシは36億円(4000万ユーロ)、5年契約ともいわれている。パチューカが本田に支払う年俸4億5千万円は筆者のような凡人からすれば途方もなく高額だが、欧州のサッカー市場では三流レベルだ。

参考として、イングランド・プレミアのなかの金満クラブ・チェルシーFCの2012年の平均年俸を挙げると、なんと7億4700万円(Wikipediaより)と高額だ。また、2014年に『サッカーキング』が英紙『デイリーメール』からの引用記事を掲載していて、その記事から欧州有力5リーグの平均年俸がわかるので、以下に転載する。

1)イングランド・プレミア=4億1500万円
2)ドイツ・ブンデスリーガ一部=2億6600万円
3)イタリア・セリエA=2億4000万円
4)スペイン・リーガ一部=2億2100万円
5)フランス一部=1億8000万円

欧州有力リーグが本田にオファーしたとしたら、おそらく、その年俸は平均額程度だった可能性が高い。つまり、2億円程度だろう。それに比べれば、パチューカの4億5000万円は本田側にしてみれば破格で魅力的だったに違いない。

金銭と自尊心の調和

本田がパチューカに傾いたのは、いくつかきたオファーのうち、年俸が最高額だったからではないだろう。本田の広告塔としての価値を踏まえるならば、もしかしたら中国、米国(MLS)、中東、日本(Jリーグ)のクラブがパチューカ以上の年俸を提示したかもしれない。だが、これらのクラブでは本田の自尊心が満たされない。中東、中国は日本のJリーグよりレベルが低い。米国の場合、代表チームはW杯出場権を連続して得ているが、クラブレベルではメキシコのクラブに及ばない。近年、クラブW杯出場権を獲得しているのは、クラブアメリカ、パチューカ、モンテレイ、クルスアスルと、みな、メキシコリーグのクラブなのだ。

Jリーグはどうだろうか。本田にとって、Jへの復帰は屈辱以外にないだろう。結局、年俸と本田の自尊心を考え併せた最良の選択として、メキシコリーグのパチューカに行き着いた、というのが筆者の推測だ。

本田の移籍の道筋は“漂流”

本田は日本では神話化された現役サッカー選手だが、日本~オランダ~ロシア~イタリア~メキシコという移籍のプロセスは漂流に近く大失敗だった、と筆者は思っている。ACミランに入団できたのは幸運だったが、そのときの本田の力はピークを過ぎ、下降線をたどるばかりだった。それゆえプレーでチームに貢献することができず、本田の履歴に汚点を残す結果となった。イタリアにおいて、本田には広告塔(マーケティング)的価値しか存在しなかったことを実力(結果)において、証明してしまった。

大手広告代理店が守る広告塔としての本田の価値

日本における本田のメディアの扱いは意図的であり、大手広告代理店がコントロールしていると聞いている。メディアサイドは、本田のサッカー選手としてのありようを報道することができない。メディアが本田の商品価値を傷つけるような記述をすると代理店から規制がかかるため、記者も自粛するという。

大手広告代理店は本田を一流のCMタレントとして止めおき、日本のメディアのなかで、世界的「一流」サッカー選手と崇められるようその価値を維持してきた。今日、本田のサッカー選手としてのあり方は、海外で活躍しようとする日本人選手の悪しき見本となった。

“ホンダ”が虚像で終わるかパチューカの英雄で終わるか、注視しよう

本田がこれまで得てきた多額の収入は本田のある意味の実力の結果であって、よしんば、それが広告代理店と共同でつくられた虚構的価値からもたらされたのであっても、それをとやかくいうつもりはない。ただ、サポーターのアスリートの評価基準は、アスリートが稼いだ金額の多寡や、意図的な報道でつくられた虚像ではない。選手が一流の舞台でいかに輝いたかという、人々の記憶のなか以外にない。

本田がメキシコで「広告塔」でなく、「サッカー選手」として輝くことを祈ってやまない。

2017年6月30日金曜日

根津、イタリアン「チャマチャマ」

根津のイタリアン「チャマチャマ」にてピザを。

サラミ、生ハム盛合せ


食後に「La Cuji」「REN」へ(写真なし)

大祓、茅の輪神事(根津神社)











2017年6月29日木曜日

夜店通り(千駄木)、ひょうたん池

久々にジム友と「ひょうたん池」へ。

相変わらず、きれいで、おいしい料理はさすが。

季節の岩ガキはボリュームたっぷり

カツオの藁焼き、炙り中

カツオの藁焼きできあがり

イチジクは〆にいい

2017年6月23日金曜日

根津を漂流

佐藤さんと「やま」でカラオケ、「ナッカーサ」「Bar Hidamari」とハシゴ

HidamariのGeorgeさんと記念写真


2017年6月16日金曜日

『現代の“見えざる手”――19の闇』

●元木昌彦〔編著〕 ●人間の科学新社 ●1800円+税

本書は、編著者(元木昌彦)が19人の言論人にインタビューした記事の集成。元木昌彦はいくつかの週刊誌編集長を歴任したジャーナリスト。本書は2009年1月から2016年12月までの間、雑誌『エルオネス』に掲載された記事のうち、19本を抜粋して再掲したもの。本題にある「19の闇」の19とは、インタビュー相手の人数だ。

元木のインタビュー相手は、いわゆる左派、体制批判派の面々。論題は、反原発、反グローバリズム、反新自由主義、貧困撲滅、格差社会是正、マスメディア批判、司法の独立回復、資本主義批判、反秘密保護法、米国属国論…などに及ぶ。森友問題、加計学園問題について触れられていないのが残念ではある。

さて、前出の2009年1月~2016年12月という期間、日本を揺るがす大事件が3件起きている。一つは、2009年9月の民主党政権(鳩山内閣)の誕生。そして、二件目が2011年の3.11(東日本大震災及び福島原発事故)、三つ目が2012年12月の第二次安倍政権の誕生だ。

この間、日本国を取り巻く情況は大転換を遂げている。大雑把にいえば、(1)戦後の自民党政権が小泉・麻生政権で一区切りついた、戦後自民党独裁の終焉、(2)国民が「民主党政権」という希望を見出した(束の間の光の)歴史の始まり、(3)その反動=安倍政権という(闇の)歴史の始まり――といえよう。

鳩山民主党政権が打ち出した政策は、国民の希望を代弁するものが多かったと思うのだが、それを否定する保守反動勢力の抵抗はそれ以上だった。反動勢力はあらゆる手段を講じて、民主党鳩山政権打倒に結束し、政権を奪い返しにかかった。そのとき、威力を発揮したのが検察(警察)権力とマスメディアの合体だった。もちろん全官庁組織も鳩山潰しに協力したが、国民レベルに威力を発揮したのは、検察とマスメディアの共同だった。検察とマスメディアの協力体制は、孫崎亨の論証によれば、GHQの時代から今日まで続いているというが、第二次安倍政権において、一気に表に出てきた。民主党政権潰しのために構築されたシステム(体制)は、今日の安倍政権の強権政治に直結する。なお、ここでいう民主党政権とは、鳩山・小沢体制のことで、菅~野田政権は保守反動勢力に含まれる。

民主党鳩山政権が続かなかった要因はいろいろあるのだろうが、マスメディアが果たした役割は計り知れない。植民地日本の宗主国である米国が鳩山に拒否反応を示したとしても、国民が鳩山を支持し続ければ、簡単には潰せない。マスメディアが協力しなければ、短時間での鳩山潰しは成就しない。

それだけではない。日本のマスメディアの洗脳により、日本国民は民主党に完全アレルギー反応を起こしただけでなく、長期間にわたりそれを持続させている。加えて、現在の安倍政権は、マスメディアを駆使して政権に楯突く者に人格攻撃を繰り返し潰しにかかっている。このような手段が市民権を得て常態化したのは、鳩山民主党潰しに成功して味をしめた安倍のなすところだ。政策云々よりも、マスメディアの情報・印象操作が政権の殺生与奪権を握っている。

本書を読めば、日本のマスメディアが抱えている闇の深さが、理解できると思う。

2017年6月14日水曜日

日本代表、W杯アジア地区代表の資格なし

<W杯アジア最終予選:日本1-1イラク>◇B組◇13日◇イラン・PASスタジアム

ハリルの迷采配で日本苦境に
サッカー日本代表(FIFAランク45位)がイラク(同120位)と1-1で引き分けた。この試合はイラクのホームゲームであるが、戦乱下にある国情を考慮して、中立地イランの首都・テヘランでの開催となった。

試合は気温37度、湿度20%という厳しい環境の中での消耗戦となり、日本は前半8分にFW大迫(27=ケルン)が1点を決めたが、後半27分、ゴール前の混戦の中、DF吉田とGK川島の味方同士ぶつかり合い、イラクに同点弾を決められた。

炎天下、気温37度の下でサッカーは可能か

日本とイラクが中立国で試合をすることに異論があろうはずがない。だが、炎天下、気温37度の下でやる必要があるのだろうか。日没後でないのはなぜか。イランは電力不足の国なのだろうか。筆者は2009年にイランへ観光に行ったが、夜間、電力制限はなかったし、名所はライトアップされていた。イランが電力不足の状態にあるとは思わなかったし、そのような話は今も昔も聞いたことがない。試合開始時間の設定はテロ発生前からだから、テロ警戒のためでもない。

仮にも、日本のTV中継の関係(日本時間午後9時半というゴールデンタイム)上、日没前の現地時間4時55分キックオフならば、両国の選手及びサッカーファンにとって最悪だ。選手が最上のパフォーマンスを可能とする環境を提供するのが、FIFAやAFCのつとめであり、できうる限り最上の環境下でプレーできるよう、努力するのがこうした協会の義務だ。選手がよいパフォーマンスを発揮しやすくし、そしてそれをファンが享受できるために。

かりにも、酷暑、猛暑のため日本人選手が力を出しきれずに日本チームが負けてW杯にいけなくなったら、広告代理店もTV局も最良のコンテンツの一つを失うのではないのか。

サッカー選手は代理店・TV局の奴隷ではない

そればかりではない。炎天下では、選手に思わぬ事故や故障が発生しやすくなる。水分不足から筋肉系を痛めやすくなるし、注意力散漫から、選手同士の衝突や、受け身が取れなくなっての頭部打撲なども起こりがちだ。今回、故障者が多く出たが、選手寿命に関わるものでなく幸いだった。炎天下のため、選手生命にかかわる事故が発生したとしたら、代理店、TV局はどのような責任をとるというのか。アスリートはローマ時代の剣闘士ではない。代理店やTV局の奴隷ではない。

日本はアジアの代表になる資格がない

今月、日本はホームの親善試合(6月7日)でシリアと引き分け、中立国開催のW杯予選でイラクと引き分けに終わった。日本の対戦国、シリア、イラクは、政情不安どころではない、戦争状態にある。そんな国難にある相手に対し、日本はそのどちらにも勝てなかった。

いまから70年以上前、アジア太平洋戦争の最中にあった日本は、国中が米軍の空襲で焦土と化していた。いまのシリア、イラクも似たようなものだ。テロが相次ぐ分、そのときの日本よりも厳しい状態かもしれない。そのような情況で日本はスポーツの国際試合ができただろうか。

今日、平和な国・日本、その中にあって日本代表チームは協会の潤沢な資金援助を受け、国民、メディアから絶大な応援を受けている。何の不自由なくサッカーができる、世界で最も恵まれたナショナルチームの一つかもしれない。にもかかわらず、シリア、イラクに勝てない。

いまのサッカー日本代表はアジア代表として、W杯に行く資格がない。シリア、イラクの健闘があるとはいえ、スポーツの常識からいえば、恵まれた日本は国難にある両国に勝って当たり前。いや勝たなければいけない。「日本代表、情けない」の一言に尽きる。

シリア戦のアンカーをやめてダブルボランチに戻す

さて、試合内容に戻ろう。まずメンバー。

GK川島永嗣

DF昌子源
DF長友佑都
DF酒井宏樹⇒酒井高徳(後半31分)
DF吉田麻也

MF遠藤航
MF井手口陽介⇒今野泰幸(後半17分)

MF原口元気⇒倉田秋(後半25分) 0
FW本田圭佑
FW久保裕也

FW大迫勇也

この試合、シリア戦で採用したワンボランチ(アンカー)をやめて、4-2-3-1のダブルボランチに戻した。攻撃的MF(トップ下)には、シリア戦で故障した香川に代えて原口が入り、ワントップに大迫、右に本田が先発復帰し、左に久保が入るというこれまでにない形。

先制しながら日本は追い込まれる展開に

システム変更の成果ではないが、前半8分、コーナーキックから、日本が先取点を奪った。アウエーで喉から手が出るほど欲しい先取点が取れたのだから、勝点3が見えた、とだれもが思ったはず。まずは幸先の良いスタートを切った。ところが、ハリル采配の混乱から、試合はもつれた。

  • 後半17分、頭を強打したMF井手口のため1枚目の交代カード(今野を投入)を切った。この交代はいたしかたないが、これが混乱の前触れともいえるものだったとは
  • 後半25分、FW原口に代え、MF倉田を投入。結果的には、この交代で日本は勝ち越し点を奪う可能性をなくした。厳しい気象条件下、二人目の交代は早すぎた
  • 後半27分、DF陣の混乱から同点とされる
  • 後半31分、酒井宏が倒れ、担架で退場


ここで最後のカード(3人目の交代枠)として、最終ラインにDF酒井高を投入せざるを得なくなった。同点にされた後15分以上を残して、攻撃の切り札、FW乾、浅野を送り込めなくなった。しかもこのときすでに、FW久保は足を引きずるダメージを受けていて、試合に参加できない状態だった。久保は交代枠がなくなった以上、やむなくピッチに残らざるを得なくなった。同点にされた後の日本は、実質10人で戦わざるを得なくなった。

混沌としてきた日本の予選通過

かくして、日本は勝点3をとるべき試合で勝点2を失った。結果、日本は勝点17でB組トップを維持したものの、残り予選2試合(オーストラリア=勝点16、サウジアラビア=勝点16)を厳しい条件で戦わざるを得なくなった。オーストラリア戦はホームだが、日本はこれまでW杯予選で勝ったことがない。サウジアラビアとの試合は9月のアウエー戦となり、イラク戦のような中立国でないうえ、気候はイランよりも厳しいといわれている。オーストラリアは日本以外にタイと、サウジアラビアは同じくUAEとの試合を残しているが、どちらも勝点3が見込める相手だ。

オーストラリアが日本に勝てば、タイに勝つ可能性が高いので、勝点は16+6で最終22となる。日本と引分に終わると、オーストラリアは16+4で最終20となる。

日本はオーストラリアに負けた場合は、勝点17で最終サウジアラビア戦に臨む。日本がサウジとの最終戦に勝てば勝点20。ところがサウジアラビアはUAEに勝っている可能性が高いので、日本戦を前にして勝点19だから、サウジは日本と引分でOKだが、負けると日本のほうが2位になる。サウジが日本に勝つと勝点23となり、一気に首位に躍り出る。その場合、日本は17にとどまるのでオーストラリアに次いで3位となってしまう。

日本は、オーストラリアと引き分けた場合、17+1=18でサウジアラビア戦に臨むことになる。サウジはその時点で前出のとおり勝点19で日本戦に臨むため、サウジは日本に引分以上で2位以上通過できる。オーストラリアは前出のとおり20だ。もちろん、タイ、UAEが両国に負けると決まったわけではないから、グループBの上位2カ国がどこになるか混沌としてきた。

日本は次戦オーストラリアから勝点3を上げないと、最終サウジアラビア戦でひっくり返される可能性が高まる。かくして、日本代表のW杯予選通過は予断を許さなくなった。

2017年6月11日日曜日

『騎士団長殺し 第1部「顕れるイデア編」第2部「遷ろうメタファー編」』

 

●村上春樹〔著〕 ●新潮社 ●各1800円

凡庸な長編

退屈な凡作である。本書における状況設定、登場人物のキャラクター、比喩表現等々は、作者(村上春樹)がこれまで使い続けてきたものの焼き直しのように思える。思いつきで展開するストーリー、奔放といえば聞こえはいいが、支離滅裂なイメージの連鎖。そしてワープ。イデア、メタファーが実体化され、彼らがトリックスターとして、物語を進展させていくさまにうんざりする。

音楽業界では、創作に行き詰って解散を決めたロックバンドが、解散直前にベスト盤とか、レベルの低い未発表曲を集めてアルバムを出すことがある。筆者の本書読後の感想としては、“そんなアルバム”を聴いた後の虚無感とかわりない。しかも、“そんなアルバム”の二枚組なのだから、虚無感も二倍に増幅されたのである。

実感と乖離した設定

本書の発売を聞いたとき、まずもっていやな予感がした。筆者のまわりには、「村上ファン」であることを廃業した者がたくさんいる。「もういい加減にしてくれ」「読むだけカネと時間の無駄」といった声が渦巻いている。そんななか、迷った挙句の購入である。私には、「村上ファン」を廃業した人々に、今度の新作の評価を伝える義務がある。私が「つまらなかったよ」と彼らに一言いってあげれば、廃業者たちは、「そらみろ、オレのいったとおりだろう」と安心して喜ぶのである。そんなふうに自己合理化を図り、本書を購入した次第である。

さてこんどは、手元に本書があるにもかかわらず、読むべきか読まざるべきか迷った。けっきょくのところ、いやいやともいえる心境の中、読み始めるに至った。この“迷い”がどこからくるのかといえば、おそらく本題からであろう。“騎士団”というのは、日本にない組織名称である。西欧史に多少興味のある人ならば、「マルタ騎士団」「テンプル騎士団」くらいの名前は知っているかもしれない。中世、十字軍の時代、巡礼者の保護を目的に創設された武装キリスト教徒の集団である。しかし、“騎士団長”となると、まったくその名前が浮かんでこない。

本題の放つ印象から、本書は筆者にとって、距離をもった存在であることが直観された。もちろんそのことは、ひとえに筆者の西欧的教養のなさに起因する。その思いは、読み始めてすぐ(第1部・P101)、“騎士団長殺し”が、モーツアルトのオペラ『ドン・ジョバンニ』のワン・シーンであることが明かされることにより、さらに深刻度を増した。「騎士団(長)」「オペラ」「ドン・ジョバンニ」と並べられることにより、筆者と本書との距離は、より遠ざかっていった。本書のこのあたりは、筆者にとって、通行の難所に設けられた関所のようだった。追い返されるような拒絶感――読み進めることの困難さとでもいっておこう。

「南京事件」の挿入はきわめて不自然

「思いつき」の実例を挙げておこう。主人公「私」は36才(第1部・P27)。そして、この物語の重要なカギとなる絵画作品(=「騎士団長殺し」)を描いた画家・雨田具彦は92才(第1部・P65)。具彦の息子で主人公「私」の親友である政彦は、「私」より2才年上(第1部・P26)だから38才という設定である。そうすると、政彦は雨田具彦が54才の時に誕生したことになる。このようなことは、世間になくはないが、かなり稀なケースである。政彦は親友である「私」に、自分が年取ったときの父の子であることを告白する方が自然であるが、そのようなくだりはない。

なぜ、かくも不自然な世代設定をしたのかといえば、作者(村上春樹)が「アンシュルツ」と「南京虐殺」を物語に挿入したかったからだろう。ナチズム及び日本軍国主義という20世紀の暗い歴史に対し、作者自身が異を唱える立場だということを明確にしたかったのだろう。日本の一部メディアは、村上春樹の「政治的姿勢」を評価していた。作者(村上春樹)の受け狙いか。

「アンシュルツ」については、物語の展開上、動かしがたい歴史的事象であり、前提である。その結果、主人公「私」をはじめとする登場人物の年齢に一般的でない不自然さが生じてしまった。前出のとおり、雨田具彦が高齢で子をもうけたことを無視して、物語はあたかもそれが普通のことのように、進められた。そうしなければ、この物語における人間関係、すなわち全体が成り立たなくなる。だから世代的齟齬を無視せざるを得なくなった。なお後者については、その余波ともいえるもので、まるで取ってつけたような挿入の仕方で、不自然さしか感じない。

家族とはなにか

本書の主題を筆者なりに推察すれば、〈家族〉に行き着くのだと思う。

  1. 「私」-「ユズ」は夫婦であったが、別れた(後に復縁するのであるが)関係で、これが物語の出発点になっている。
  2. 「私」-「コミ(チ)」は兄と妹の関係であったが、「コミ」は「私」が12才のときに年若くして死んでしまう。そして、「コミ」の生まれ変わりが「秋川まりえ」である。
  3. 前出の「雨田具彦」-「政彦」は父と子の関係であり、父の派生として「具彦」の弟(すなわち政彦のおじ)「継彦」が「南京事件」のショックで、若干20才で自殺したことになっている。
  4. 「免色渉」-「秋川まりえ」は父と娘の関係を象徴するが、実際は父-娘であるかはわからないままだ。

大文字の「母」

「秋川まりえ」の母は「まりえ」が幼いときに死んでいて、「まりえ」は「おば」の「秋川笙子」に育てられている。「まりえ」の本当の母は、かつて免色と深い関係にあったが結婚はしていない。そして、免色は「まりえ」を自分の子だと確信している。免色と笙子はやがて結婚することになる。

「ユズ」は「私」と別れた後、「ハンサムな男」と交際し妊娠するが、「ユズ」は身ごもった子の父親が「ハンサムな男」であることを頑なに否定する。では誰の子なのか。

この物語は、「私」と「ユズ」がよりを戻し、「私」が「ユズ」が身ごもった子供を引き取り、新たな「家族」を形成することで終わる。

このように、登場人物の関係を大雑把に見たとき、そこに「母」の不在に気づく。物語中、主人公「私」の母の話はまるで出てこないし、「まりえ」の母の具体的姿は語られない。「まりえ」の母代わりの「笙子」にも、母の面影は消去されていて、成り行きとして「まりえ」を育てているようにしか描かれない。登場人物の不可解で勝って極まりない行動(欲望)は、隠された大文字の母という他者の欲望なのだろうか。

描かれない女性の実存

作者(村上春樹)が理想とするかのような女性像は、この物語に限らず、胸の小さな中学生くらいの少女である。本書では、妹の「コミ」であり、その再来である「秋川まりえ」である。

その一方で、成熟した女性となると、主人公「私」のセックス相手となる「人妻」へと一気に飛躍する。その女性像は、浮気、不倫、噂話…に特化された、きわめて陳腐で定型化された「人妻」となる。あたかもそれは、昭和のピンク映画のごとくで、〈人妻=浮気、性欲、噂好き〉という類型的かつ差別的となる。物語中、そのような役割しか与えられないままなのである。

作者(村上春樹)はなぜ、女性の実存を描かないのだろうか。

2017年6月9日金曜日

サッカー日本代表、イラク戦は不安だらけ

<国際親善試合:日本1-1シリア>◇7日◇味スタ

サッカーW杯ロシア大会アジア地区最終予選イラク戦を控えた日本代表(FIFAランク45位)は、親善試合でシリア(同77位)と対戦し、1―1で引き分けた。日本は13日、中立地テヘラン(イラン)で開催される第8戦でイラク代表と対戦する。


日本代表、システムは4-3-3

日本代表のスタメンは以下のとおり。

GK川島永嗣(34=メッス)

DF長友佑都(30=インテル)
DF吉田麻也(28=サウサンプトン)
DF酒井宏樹(27=マルセイユ)
DF昌子源(24=鹿島)

MF今野泰幸(34=G大阪)
MF香川真司(28=ドルトムント)
MF山口蛍(26=C大阪)

FW大迫勇也(27=ケルン)
FW原口元気(26=ヘルタ)
FW久保裕也(23=ヘント)

本番(イラク戦)に向けて沸き起こった4つの不安要素

試合展開の詳細は省略するものの、大雑把に言えば、前半はシリアのスピードとフィジカルに日本が圧倒され、まるでダメという感じ。なお得点は、シリアが後半3分、日本が後半13分。

この試合では以下、4つの不安が認められた。▽香川が脱臼で故障、代表から外れたこと、▽新たにCBのレギュラーとなった昌子の守備力と吉田とのコンビネーション、▽日本のシステム4-3(1-2)-3(中盤の守備的MFが1人=アンカーとかワンボランチとも言う)、▽海外組にコンディションに不安のある選手が散見されたこと――だ。

どれも深刻だが、とりわけ、ワンボランチと急造CBコンビ(昌子と吉田)の2つの不安を抱えた日本の守備陣はどうだろうか。インサイドハーフ(この試合の先発は今野・香川→倉田)のうちどちらかを下げて、2ボランチに戻したほうがいいのではないか。

攻撃陣を構成する海外組のコンディションも悪い。全体的に守備が弱い状況で、いまのシステムだと負ける確率が高くなる。サイドの原口・久保、SBの長友・酒井宏が本番のイラク戦で復調しているかどうか。

本田のインサイドハーフはない

後半、右インサイドハーフに本田が入り、日本の攻撃にリズムと推進力が出たように見え、日本のスポーツメディアが「本田の新たな可能性」として称賛したが、それは違う。親善試合ではアウエーチームは後半スピードが落ちる。そこへ6人交代制で新たに入った選手がいい動きを見せたように見えるだけ。本番で本田がこのポジションで即機能するとは思えない。

本番では、イラクはシリア同様、球際に強く出て、フィジカルを活かして攻撃的に来るだろう。しかも後半まで攻撃を持続させるだろう。なぜならば、イラクのいまの順位では守りに徹しても意味がない。日本がシリア戦と同様、後手に回って先制を許し、そのまま押しまくられるようだと、日本がイラクに勝ち点3を献上する可能性は低くない。

テロ事件直後のテヘランは戒厳体制か

前出のとおり中立地開催ということで、テヘラン(イラン)で開催されるイラク戦。普通ならば、イランは親日感情が高い国だが、テヘランでテロ事件が発生したため、試合前、日本代表選手が息抜きのため、街中を散策したりショッピングをしたりすることが許されない状況となろう。当日は当日で、試合会場は戒厳体制となるだろう。思わぬ重圧が日本代表にかかることが否定できない。13日のイラク戦は、いろいろな面で日本代表にとって、不安だらけの試合となりそうだ。